ホテル1階の食堂でいつものように主人の会社の方々とご飯を食べていると、例のヘンな格好の日本人がやってきました。日本語が通じることは私からみんな聞いているので、そこは驚きませんでしたが、話してみた感じがものすごく普通の大人だということに、みんな驚きました。
『失礼します。私、今日で帰りますので、ごあいさついたします。』かえって、普通の人よりレベルが高いかも知れません。ファッションセンスがぶっ飛んでいますけど。挨拶が普通なので一瞬ためらいましたが、気を取り直して質問しました。
『どうやって帰るんだ?』本人からではないのですが、彼を見かけたというお嬢さんの証言により、観光地から安い乗合バスで3日もかけてやってきたことは、存じております。『もう出国ですので、ちゃんと飛行機に乗ります。行きはバスだったんですけどね、懲りました。』
我々が、どう懲りたのか全く聞かなかったことを不審に思ったのかも知れません(同じバスに乗ってた人から詳細は聞いてますから聞く必要がないのです)。『本当に、日本人があんなバスに乗ってちゃダメだぞ。そんなところでカネをケチるな。』またまたベテラン駐在員のオッチャンは説教調。『はい、そうします。』…マトモな青年です。今時の若造は当たり前の注意を受けただけで逆ギレするという噂があるのに、余計なお節介に対しても、謙虚な態度です。
『どこから何しに来たの?』当然観光なのですが、彼はアフリカの、(アフリカの中では比較的)先進気味な国に住んでいて、海外旅行に来ていたそうです。こちらは他国と比べるまでもなく、かなり発展途上ですから、不便を感じたかも知れませんね。
空港までちゃんとタクシーで向かうと聞いて安心したのですが、一番聞きたかったことを聞くのを誰もが忘れていました。『なんでマトモな人なのに、そんなヘンな格好してるんですか?』って。




