2008年03月29日

海外駐在員の覚悟

一生に一度のことです。覚悟が必要です。海外駐在員になるぐらいの年齢の方なら駐在中、祖父母はもちろん、両親の身に、もしものことがあるかも知れません。次に日本の土を踏むことが出来るのは、1年〜1年半後のことです。

主人の辞令は特別に急だったので、2週間ほどしかありませんでした。そこで引越しの支度を急ピッチでするなどせずに、旅行してきました。地方の特急列車を乗り継いで、田舎の祖母にも会ってきました。

仮に先進国の駐在員でも、ものすごく急いでも到着に24時間以上かかると思います。ご高齢の方の中には、国際線出発時刻の2時間前にチェックインしておかないといけないとか、そもそも成田空港に着くのに数時間かかるとかいうことを説明してもわかって頂けない方もいらっしゃるかも知れませんね。

発展途上国への入国は、まぁ国にもよるのでしょうが…アフリカで24時間かからない国は珍しいのでは?乗り換えするために第三国で一泊しましたし。特にうちは首都から車で(道の状態の良い乾季で)12時間の地方都市に駐在です(運よく飛行機が飛べば飛行時間2時間以内ですが)。これも、ビザと航空チケットが取れていればの話。毎日なんて飛行機飛んでいませんからね。最短何時間かと急に聞かれても…。

つまり、海外駐在員は、親の死に目に会えないという覚悟が必要なのです。『御通夜には出られないから、今のうちにね』…なんて祖母には言えませんでしたが。

祖父母や両親がご病気じゃない場合、1年〜1年半に一度の休暇の過ごし方に迷いますね。『何かあった時には間に合わないから今のうちに会っておきます』旅行をその都度するのか、駐在の疲れをリフレッシュすべくレジャーしてくるのか。

会社の規定では、歴代契約社員さん(結構年上です)の親御さんに不幸があったから帰国させて欲しいと言われても、一切認められたことがありませんでした。規定では、正社員の場合は自費でなら帰国できたんですけど、自制しましょうねということを言っていました。

それでも、『みんなには理由をナイショにしておいてね』…と、帰国された駐在員がいらっしゃいました。色んな契約社員さんから理由を聞かれました。正社員とその家族は全員知っていますが、共通の<納得いく答え>を作っていなかったので、あちこちでほころびが出ました。『海外からすごいクレームが来たから謝りに行った』…とか、『緊急に海外へ調査しに行った』…とか…。

契約社員さんの方が、人生経験長いですからね。気づかれたようです。ほかの契約社員さんが『なんでアイツ居ないの?』と、質問攻撃してくると、『色々と家庭の事情で帰国してるらしいよ。』と、代わりに答えておいて下さいました。

さすがに、『出国する前に葬儀も済むように段取り頼むよ。』とは言えませんでしたが、お父様とお話しすることが出来たそうです。理由あいまいな(聞いてはいけないということだけは確実にわかって頂けた模様)緊急帰国から戻ってきて間もなく、訃報が入りました。…理由もバレバレですね。正社員の特権で赴任途中に緊急帰国したことを責める人は誰も居ませんでしたが。

死因にもよりますが、緊急帰国でもう一度お話出来るケースはまれです。たいていは、告別式すら間に合いません。メールはもちろん、電話がその日のうちにつながるとも限りません。親族の暮らす日本と隔絶された別世界へ行くという覚悟が必要です。
posted by サウンジャ at 07:00| Comment(6) | 発展途上国アフリカ駐在の準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうですよね。ある意味の覚悟が必要ですよね。
私も以前の駐在時に着任して直ぐに祖母がなくなりましたが、1親等の不幸でしか帰国できないルールだったので、お墓参りしたのは2年後になってしまいました。
Posted by Kaigunchui at 2008年03月29日 23:27
悲しいことを思い出させてしまってすみません。
本当にオイソレとは帰国できませんものね。
仲良しグループの友達の披露宴に自分だけ行けなかったり、海外駐在していると色々不便になりますね。
Posted by 管理人サウンジャ at 2008年03月30日 02:09
> 会社の規定では、歴代契約社員さん(結構年上です)の親御さんに不幸があったから帰国させて欲しいと言われても、一切認められたことがありませんでした。
規定では、正社員の場合は自費でなら帰国できたんですけど・・・

あなたは正社員と契約社員の待遇差をどのようにお考えですか?
なぜ契約社員は身内のご不幸に帰国することが認められないのか、不思議に思いませんか?
Posted by M.Murata at 2008年03月31日 00:38
正社員と契約社員、上司と部下でも待遇がかなり違います。
主人の立場は契約社員より待遇がよく、上司より待遇が悪いです。
おかしいとは思いますが、私の立場で主人の会社におかしいと言えません。

契約社員さんは他の方では補えない特殊な技術をお持ちなので、急に一人居なくなることで事業が一部ストップしてしまったり、何十人もの部下(多くは日雇い)の仕事がなくなるなど、重大が影響があるそうです。そういう事情を鑑みた契約書に合意し、正社員より高い給料を受け取っているようです。
Posted by 管理人サウンジャ at 2008年03月31日 07:55
> ・・・主人の立場は契約社員より待遇がよく
> ・・・事情を鑑みた契約書に合意し、正社員より高い給料を受け取っているようです。

あなたの言っていることは少し矛盾しているように思います。

あなたはブログでご自分の情報をいろいろと発信されているので慎重に発言されたほうがいいかと思うのです。
アフリカの旧仏領国で、マラリアに注意すべき場所で・・・。
結構海外の日本人社会は狭いですから。
老婆心ながら。
Posted by M.Murata at 2008年04月02日 00:47
>M.Murataさま
「待遇」と「給料」と、………
お読み頂く方の立場になってみると、不自然な表現でしたね。
ご忠告に従い、これ以上詳しくは書かないようにいたします。
どうもありがとうございました。
Posted by 管理人サウンジャ at 2008年04月02日 10:09