雨季の真っ只中、人力車は見かけません。どこに行っちゃたんでしょう?雨季の真っ只中でも、数は減りますが、タクシーは見かけます。減った分はどこに行くのでしょう?まぁ、別にいいんですけど…。
タクシーの運転手は、自分の車を所有できるようなお金持ちではありません。庶民はバスを使って地方都市に通勤してきますが、もっと田舎に住んでいるそうです。掘っ立て小屋に住みながら、牛を二頭買って二頭だての牛車を荷物を運ぶための愛車代わりにしたり、農業のバイトをする時の商売道具にしたり、するらしいです。
タクシー会社というものがあるそうで(無線は聞いたことありませんが)、タクシー会社が何台も車を持っているそうです。だいたいボロボロのルノーですね。海外駐在するまでは、ヨーロッパの車と言えば高級なイメージでしたが、こちらで旧宗主国フランスの車と言うと、庶民に一番近い車ということになるようです。もちろん、高級車ではなく、サイズがローバーのミニぐらい。シティーハンターの主人公が乗ってたやつ…。あんなにかわいくないけど、とにかく小さめなのです。
当然、オートマではなく、マニュアルですが、日本では見たことのない形状のギアで、おそらく私には扱えません。運転が上手なので、安心して乗っていられます。この国で<運転手>をしている者は、調子の悪い車を乗りこなすのが得意です。調子のいい車なんて、滅多にありませんし…。車の修理も、だいたい任せて安心です。車専用の部品なんてなかなか入って来ないので、有る物を使ってうまいこと修理してくれるようです。
ボロボロのマニュアル車を自分で運転できないのは構わないのですが、私はドアを開ける方法がよくわからなくて、降りる時に苦労します。指を突っ込んだら怖いことになりそうな隙間があって、そこに指を突っ込んでどこか引っ掛けると開くらしいのですが、ケガしてもイヤだしなぁ…と、全開の窓から腕を出して外側から開けてみたりします。開けるのに手間取っていると、運転手が身を乗り出して、指を突っ込んで開けてくれたりすることが多いです。
タクシーの運転手は、一日いくらかでタクシー会社にお金を支払って車を借りているそうです。お客さんが居ても居なくても、タクシー会社には安定収入があります。運転手は、車を借りるために支払ったお金とガソリン代の分プラス生活費を稼ぐため、一生懸命働きます。
乗り降りに時間がかかり過ぎても困ります。乗車前値段交渉制なので、多少ドン臭くても外国人を乗せるのが効率良いようです。だいたい人力車の倍額以上が相場だと思います。現地人だとだいぶ安く乗せてもらえるようですが。意味のわからない言葉で行き先を理解しなければならなくて苦労をかけた分だと思って、現地人よりだいぶ高いと思える額(十分安いとは思いますが)まで値下げ交渉をしてから乗ります。人力車と同じで、『高すぎるわ、話にならな〜い』…と、スタスタ歩いていくことで納得プライスまで交渉できたりします。
市場の前で運転手が待ち構えていて、『さぁさ、荷物を持ちましょう。』と、重たい買い物カゴを持ってくれようとしてくれます。私は先に値段交渉をしたいですし、人力車の方がはるかに安いので、そういうのに預けたことはありません。
歩いている外国人に速度を合わせながらクラクションを鳴らしまくって、『乗ってけ乗ってけ』…と声をかけたり(最初は意味がわからなくてナンパか誘拐かと思って恐れました)、とにかく仕事熱心です。タクシー独特の屋根の上のマークも、<空車>マークも、何もありませんが、向こうから声をかけてくるので、スグにそれがタクシーだとわかります。目が慣れてくると、すごく小さいボロい車はタクシーなんだなとわかるようになります。




